2015年11月16日、うれしくないニュースがありました。
鹿児島県の奄美大島にて栽培されているポンカンに『ミカンコミバエ』が発生し、果肉を食べてしまいました。
そのためにポンカンは売り物にならず、農家の方は悲鳴を上げているのです。
とくにブランド物のような高級ポンカンを育てている農家の方は多額の損失を抱えることになりました。
いったいミカンコミバエはどうすればいいのでしょう。
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根絶させたが再度侵入してきた、奄美大島のミカンコミバエ
実は奄美大島ではミカンコミバエは1980年に根絶させました。
そして新たなミカンコミバエが入ってこないようトラップも仕掛けました。
ところがトラップにかかる、新たなミカンコミバエが2015年9月ごろから激増し、既存のトラップでは対処しきれなくなりました。
ついにはトラップを突破し、ポンカンに被害が及ぶように鳴ってしまったのです。
ミカンコミバエの根絶方法とは…不妊虫放飼が有力?
さて、このミカンコミバエはどうすれば根絶できるのでしょう。
一つの案として不妊虫放飼という根絶方法があります。
これはミカンコミバエを捕まえ人工的に不妊化させて、大量に野に放つ方法です。
こうすると野外のミカンコミバエが不妊の個体を選んだ場合、子孫を残すことができなくなります。
このようにしてどんどん続けると、幾何級数的に数が減少していきます。
最終的に子孫を残せない個体だけが残り、根絶となるのです
実は2015年において現在のところ、特定の害虫を根絶させる手法としては、ほぼ唯一といえるやり方です。
ミカンコミバエの根絶方法の一つ、不妊虫放飼のデメリットとは
しかしながら問題点もあります。
不妊したミカンコミバエもポンカンに被害を出す可能性があり、
根絶するまでポンカンに被害が出続けるという点です。
一朝一夕で根絶できるものではないのです。
とはいうものの、今回のミカンコミバエに対して生産者や農協はもちろん、
流通業者や住民も一丸となって対策する姿勢です。
消費者の私達も応援しつつ、今後の行方を見守っていきたいですね。